おすすめ教材:長岡の教科書数学III全解説

こんにちは、管理人のtwelfです。

私は公立高校の出身で、学校の進度的にはいたって普通。皆様の学校はどれくらいの進度で数学を勉強されていますでしょうか?

難関の私立中学では中学3年段階から数IIBに目途をつけてしまうところもあると聞きます。そういうところになると生徒もやる気十分で予習も当然。進みたいだけ自分でゴリゴリ進めているという話を聞くこともありますね。

公立高校より明らかに遅い、というのはあまり聞きません。しかしながら授業でもテストでも一定レベル以上の問題をフォローしてくれない結果、結局は自分で勉強を大学受験に向けて準備しないといけない生徒様もたくさんいるようです。

私の経験では、一度だけ小学6年生に数IAを教えることがあったくらいですかね。鬼のような宿題を出してもへこたれない医学部志望の小学生。悲しながら、中学1年の段階で数学のプロのもとへと巣立っていきました涙。

授業で聞かなければ分からないことや理解が深まったりする事項がある一方で、じがくで効率よくすすめられる範囲ならば、とっとと進めておきたいというのもまた真理。本日は数学の自学、予習用教材として最適な教材をご紹介したいと思います。

長岡の教科書 数学III 全解説

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おススメ度:★★★☆☆

問題数  :★★☆☆☆

問題文  :★★★★★

解説量  :★★★★★

旺文社から出ている数学解説書。IAとIIB版もきちんとありますよ。

著者の長岡亮介さんは複数大学で教鞭をとられたのち、映像での授業や参考書の執筆を通じて、「全国一律のカリキュラムを弾力化したい」という理想を実現すべく活動をしていらっしゃる方です。

それでは、気になる中身についてみていきましょう。

 

◇教材の特徴

・学校教科書+αの王道を行くスタイルを志向の方へ

・モチベの維持にも役に立つ音声授業付き

ベースになっているのは検定教科書という異色の教材。検定教科書というのは学校で配布されていた、無味乾燥なアレです、アレ。ともすれば過剰に教育的過ぎて無難な内容である学校教科書にさらなる解説と易しい語り口と、知見をを広げる周辺事項の説明を多くているというある意味では少し変わった教材です。

検定教科書は一般の書店にはおいてありませんが、この本はそれなりレベル以上の大きさの書店には結構おいてあるのを見ますので、数学を教科書ベースでしっかりと学習し直したい社会人の方にも優しいですね。

構成について。先ほども述べましたとおり、基本は学校教科書の内容を踏襲しています。例題があって、諸公式とその証明があって、問があって次の例題へ。それを何度か繰り返し、内容的にキリの良いところで章末問題がドドっと載っています。

この教材ならではの特徴は、その周辺事項や発展問題を大学受験対策やあるいは大学以上の勉強に資する形で紹介しているところ。あとは学校教科書は解答解説が非常に貧弱(というか略解を羅列するのみ)というのが通例ですが、この教材は巻末にかなりの分量を割いて、解答解説と著者によるワンポイントアドバイスが載っています。

「日常学習から大学入試まで」という言葉通り、載っている問題はレベルのばらつきがかなりあります。そこを解説の濃さでフォローしてくれている形ですね。

 

◇おススメポイント

数学的思考力を段階的に磨くためのよく練られた構成、そしてやる気低下を救ってくれる著者の音声講義です。

そもそもの話になりますが、基本的な知識を網羅する形で、証明を与えつつすべて紹介してくれるアテとして、学校教科書というのは唯一無二の地位と価値があります。書店にあふれる諸公式とその使い方を示しただけの薄っぺらな参考書や、週数時間の弁口だけで学校の授業の上っ面だけをなぞろうとする学習塾の教材などは数学的な厳密さや無理のないステップアップなどという観点をかなぐり捨てています。

そのような教材から学習をスタートしてしまっては、ある一定段階までは効率よく問題が解けるかもしれませんが、思考の限界を試されるような大学受験レベルの出題になると、伸び悩みやスランプに陥りやすくなります。

「受験勉強は王道を往け」という言葉がありますが、余裕をもって一歩一歩数学力を高めていきたい生徒の自学用教材としてはうってつけの教材です。

もう一つのアピールポイントは、高校数学を修めたのち、そのあとの世界を知り尽くしている著者からの語りかけの言葉である音声講義。受験勉強で疲弊した心によく沁みるはずです。「高校数学はそれぞれの人生にどう生かされるのか」のような、著者の数学観とも言えるものも、随所からくみ取れるきがしてきます。そこはもしかしたら好みが分かれるところなのかもしれませんが。

 

◇使用時期

数学IIIの自学が必要になったときに。こればかりは皆様が必要になったタイミングでどうぞというほかはありません。補足するなら、受験学年の夏にはチャート式などの勉強に入りたいので、それまでに何とか消化しておきたいところですね。

 

◇最後に

学校教科書の構成を大事にした数学教材というものは案外にレアです。基礎の大事さを十分に知っておられる方はぜひ手を伸ばしてみてください。