こんにちは、管理人のtwelfです。本日は伸び悩む英語のカンフル剤、英文精読問題集のおすすめをお伝えします。
「単語も2000語覚えた!」「ネクステも制覇した!」「長文問題集も何冊も解いた!」でも英語の点数が伸びない...。という生徒さんへ。
伸び悩みの原因はもちろん人それぞれですが、その原因がもし「英語を正確に読む目が養われていない」のであれば、本教材を一度解いてみることをおススめします。
入門英文問題精講
おススメ度:★★★★★
問題数 :★★☆☆☆
問題文 :★★★★☆
解説量 :★★★★☆
旺文社の英文精読教材。著者は竹岡広信。駿台西日本勢のドンです。この著者の教材の3冊が「英語教材三種の神器」としてもてはやされた時代がありました。
過去形にしたのは時代遅れになったからではありません。それらに負けず劣らぬ教材が同著者からガンガン出ているからなんですね。
同著者の「英文熟考」シリーズや「英文解釈の原則125」も同系統の教材です。生徒さんの好みという部分は教材選定において確かに大きいですし、レベル感も上記の教材と比べて微妙に異なっているので、選択肢の一つとして、書店でゆっくり考えてみることを推奨します。
それでは気になる中身を見ていきましょう。
◇教材の特徴
・「なんとなく読む」読解からオサラバ
・超ハイクオリティな解説
数センテンスほどの和訳問題が数十ほど → 1題1題の詳細な解説という英文精読教材としてはオーソドックスなスタイル。問題が別冊、解答が本冊。
◇おススメポイント
この教材のちょっとした構成の個性としては、問題ページを1枚めくると勘所となる単語の解説が載っていること。とりあえず単語レベルまではクリアーし、そこからいかに背伸びさせるか、という点に絞った構成といえるかもしれません。
問題の配列は文法事項別ではなく、英文解釈に必要な知識(句、節、仮定法、比較、分裂文その他...)に沿ってアレンジしなおされています。1題1題じっくりと考え抜いて自己採点→知識の点検をしていくことで、文法と読解の橋渡しができます。
この教材の利点としては何と言ってもその超ハイクオリティな解説!「この単語がどこにかかっているのか」「句、節の相互の関係は」「一見意味が取りづらい単語の用法について」など、疑問点を執拗に解説してくれます。
本当に超個人的な話なのですが、この方の「関係代名詞は代名詞」などの解説はよくパクって参考にしています。
1周したころには「文脈に沿って何となく」読むだけの英文読解からはオサラバできていることでしょう。
◇導入の時期について
高校文法がある程度自信をもって身についてきたころに。
「関係詞?関係代名詞や関係副詞とはまた違うの?」とか、「形式主語と強調構文って一緒だと思ってた」とか「仮定法は苦手だから捨ててるんだよね」とか、そんな段階で無理やり導入しても効率が上がらないどころか苦痛なだけです。
そのような方は「Nextstage」「Vintage」「polaris英文法1,2」などで文法問題をしっかり得意にしつつ、学校教科書の長文やサイドリーダー、「速読英語長文」「英語長文レベル別問題集1,2」などでしっかり英語に触れておく訓練を積み重ねるべき。
↑のような勉強を続け、「最近少し英語学習の阿部にぶち当たってきたかな...」という段階で導入すると吉。受験学年の1学期~夏前にこなすのが吉ですが、夏明け~10月ごろにずれ込んでしまってもまあ良いでしょう。まだ挽回は図れる、くらいのスピードです。
◇勉強法
絶対雑にこなさないように!
英文精読の教材を渡して、生徒がいつの間にか陥っているダメダメ勉強法としてよくあるのは、辞書や参考書にあたろうともせず、自分なりの解釈を作ろうともせず、解答の訳文を確認して解説を斜め読みしてハイ、終わり!というもの。
いえ、わかります。しんどいですよね、右も左もわからない状態で拙い解答を作るのは。
でもそんなことをしていては本番に必要な「粘る力」がいつまでたってもつかないままです。
おススメ勉強法としては以下をご提案いたします。注意点としては以下をすべて自力で取り組もうとしないこと。辞書や参考書、学校の先生やネイティブの友人何を使っても構いません。悩めば悩むだけ力になってくれます。
・まず問題文をノートに取る(一行開け)。
・まず単語調べ。
・品詞分解しつつ重要構文は都度確認。
・和訳作成。
・解説を読み要点をノートにまとめる。
・解答をノートに写す。
・問題文を何度も音読。
↑上記のことはルーティーンとしてこなしてみてください。相当にきついはずです。一日2~3題ペース、しんどい時は1日1題が限界かも。
でもそれが「雑に勉強しない」ということです。英語が大得意になった自分を思い浮かべつつ、取り組んでみてください。
◇最後に
どれだけ自分に厳しく取り組んだかが勉強の成果に直結しやすい英文解釈教材。自分の力だけではしんどそう...と思ったあなたはある意味正しい。
この手の事柄こそ学校の英語の先生や塾の講師を積極的に頼るべきです。長文問題集やリスニングの勉強の質問を持ってきた時よりノリノリで解説してくれると思います。
ならば、問題集も一つのパートナーとして、本当にクオリティの高い一冊を選びたいですよね。そのようなあなたにこの「入門英文問題精講」は圧倒的な完成度をもって答えてくれます。ぜひご一考ください。